消費税を8%にしないと株価が下がる?
TVのワイドショーに出演してコピペ的発言を繰り返すコメンテーターには批判的な麻亜宮です。そういうスタンスなので彼らのコメントを耳にした時には極力スルーするようにしております。しかし、間違った発言を繰り返すことにも限度があります。今日は、ちょっと、その点についてコメントさせていただきます。
消費税増税をスキップすると株価は暴落する。
こんな発言をする経済評論家や、小銭稼ぎの芸能人コメンテーターが多いと感じていませんか。基本的なロジックは次のようなこと。
アベノミクスによって上昇した日本の株価(例えば今日の東京市場・日経225は13,600円前後)を支えているのは外国人投資家である。彼らは消費税増税によって日本が財政再建を成し遂げようとすることを前提として日本に投資している。だから、ここで消費税増税を見送り・延期などしたら、それは彼らの失望売りを呼ぶことになる。結果、株価は暴落するというものです。
浮き草のようなコメンテーターは、一見するともっともらしいこのロジックを暗記して、その本質を理解しないままに無責任は発言を繰り返しているわけです。だから、先日発表された4-6月のGDPの結果の解釈についても予見が入っているからこじつけ的な発言をします。最初に結論ありきだから仕方がありません。
実際、消費税増税に反対するコメンテーターは現在、TVに出演できていないという状況があります。これが、どのような圧力によるものか、それは、ご想像にお任せすることです(笑)。
また、間もなく有識者へのインタビューが行われるそうです。はい、アリバイ作りです(笑)。
消費税増税をスキップすると株価が暴落する?
先日、あるコメンテーターが、この内容について、
「逆に言うと、消費税増税を実現すれば、株価が上がるということで」
と発言しました。これは、まさに思い込みに基づく勘違いです。数学の集合論を学ぶまでもなく、小学生でもわかるようなミスです。せめて、暴落はしないと言うのが関の山です。
株の世界、デリバティブ投資の世界では、織り込み済みという言葉が使われます。つまり、ここの例で言えば、消費税増税を織り込んでいるのが今の株価だから、それがスキップされると織り込んだ分の株価が剥げ落ちるというロジックです。そして、その根拠が、冒頭に述べたことです。つまり、消費税を上げると日本の経済は成長するという意味です。
さらに、全ての外国人投資家が日本の政治経済というファンダメンタルズに基づいて投資行動を行っているわけではありません。そこには、機敏な投機家も存在しています。アベノミクススタート時に株価が一気に上昇し、日経225先物は16,000を付けた直後か暴落したことを覚えていますか?しかも、ピッタリ1万6千円が最高値です。12,500円から一気に上昇した時に、コメンテーターや、経済音痴の政治家は嬉々として喜んでおりました。しかし、最高値を付けた直後から株価は暴落し再び、何事もなかったように12,500円に戻りました。この間の相場で、巨額の利益を取ったのが投機家だったり、ヘッジファンドだったわけです。上昇相場にのって真面目に株を買った人は高値掴みをして、再び、塩漬け状態になっているわけです。
さて、アベノミクスの目的はなんでした?
はい、デフレからの脱却です。国民ひとりひとりがお金を使って消費するようになる、企業は設備投資をする、そんなことがうまく回り出せばデフレからの脱却に近づくわけです。賃金が上がらなければ消費者マインドは改善しないと言います。それは事実です。賃金は、どうやったら上がりますか? それは、求人が増える段階を過ぎて人手不足になることです。きわめてシンプルな需要と供給の問題ですから、良い人材を確保するためには好条件を提示しなければ企業は人を雇うことができません。ANAがCAの新卒採用を正社員化すると発表しました。これが分かりやすい例です。最初の3年間は契約社員としてCAを雇えた時代は終わりました。いまでは、格安航空会社の参入により従来は、JAL、ANAを目指していたCA予備軍がそちらに流れているだけのことです。
難しい経済理論は置いておいて、きわめて、普通の消費者目線で考えてみてください。
消費税が8%や10%になるのと、5%のままで維持されるのでは、どちらの方が買い物しやすいと思いますか? これが普通の目線です。
消費税率を上げても企業や個人の所得そのものが減ってしまえば税額そのものは、むしろ減少するわけです。これは、小学生でもわかります。大手金融機関が何年間も、法人税(国税)を1円も支払っていないことは、そのような現実を如実に表しています。あのメガバンクが収めている国税はゼロ、地方税の最低金額だけを支払っているにすぎないのです。
デフレ脱却を1丁目1番地にするなら、消費税を今上げるのは、・・・・・
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消費税増税をスキップすると株価は暴落する。
こんな発言をする経済評論家や、小銭稼ぎの芸能人コメンテーターが多いと感じていませんか。基本的なロジックは次のようなこと。
アベノミクスによって上昇した日本の株価(例えば今日の東京市場・日経225は13,600円前後)を支えているのは外国人投資家である。彼らは消費税増税によって日本が財政再建を成し遂げようとすることを前提として日本に投資している。だから、ここで消費税増税を見送り・延期などしたら、それは彼らの失望売りを呼ぶことになる。結果、株価は暴落するというものです。
浮き草のようなコメンテーターは、一見するともっともらしいこのロジックを暗記して、その本質を理解しないままに無責任は発言を繰り返しているわけです。だから、先日発表された4-6月のGDPの結果の解釈についても予見が入っているからこじつけ的な発言をします。最初に結論ありきだから仕方がありません。
実際、消費税増税に反対するコメンテーターは現在、TVに出演できていないという状況があります。これが、どのような圧力によるものか、それは、ご想像にお任せすることです(笑)。
また、間もなく有識者へのインタビューが行われるそうです。はい、アリバイ作りです(笑)。
消費税増税をスキップすると株価が暴落する?
先日、あるコメンテーターが、この内容について、
「逆に言うと、消費税増税を実現すれば、株価が上がるということで」
と発言しました。これは、まさに思い込みに基づく勘違いです。数学の集合論を学ぶまでもなく、小学生でもわかるようなミスです。せめて、暴落はしないと言うのが関の山です。
株の世界、デリバティブ投資の世界では、織り込み済みという言葉が使われます。つまり、ここの例で言えば、消費税増税を織り込んでいるのが今の株価だから、それがスキップされると織り込んだ分の株価が剥げ落ちるというロジックです。そして、その根拠が、冒頭に述べたことです。つまり、消費税を上げると日本の経済は成長するという意味です。
さらに、全ての外国人投資家が日本の政治経済というファンダメンタルズに基づいて投資行動を行っているわけではありません。そこには、機敏な投機家も存在しています。アベノミクススタート時に株価が一気に上昇し、日経225先物は16,000を付けた直後か暴落したことを覚えていますか?しかも、ピッタリ1万6千円が最高値です。12,500円から一気に上昇した時に、コメンテーターや、経済音痴の政治家は嬉々として喜んでおりました。しかし、最高値を付けた直後から株価は暴落し再び、何事もなかったように12,500円に戻りました。この間の相場で、巨額の利益を取ったのが投機家だったり、ヘッジファンドだったわけです。上昇相場にのって真面目に株を買った人は高値掴みをして、再び、塩漬け状態になっているわけです。
さて、アベノミクスの目的はなんでした?
はい、デフレからの脱却です。国民ひとりひとりがお金を使って消費するようになる、企業は設備投資をする、そんなことがうまく回り出せばデフレからの脱却に近づくわけです。賃金が上がらなければ消費者マインドは改善しないと言います。それは事実です。賃金は、どうやったら上がりますか? それは、求人が増える段階を過ぎて人手不足になることです。きわめてシンプルな需要と供給の問題ですから、良い人材を確保するためには好条件を提示しなければ企業は人を雇うことができません。ANAがCAの新卒採用を正社員化すると発表しました。これが分かりやすい例です。最初の3年間は契約社員としてCAを雇えた時代は終わりました。いまでは、格安航空会社の参入により従来は、JAL、ANAを目指していたCA予備軍がそちらに流れているだけのことです。
難しい経済理論は置いておいて、きわめて、普通の消費者目線で考えてみてください。
消費税が8%や10%になるのと、5%のままで維持されるのでは、どちらの方が買い物しやすいと思いますか? これが普通の目線です。
消費税率を上げても企業や個人の所得そのものが減ってしまえば税額そのものは、むしろ減少するわけです。これは、小学生でもわかります。大手金融機関が何年間も、法人税(国税)を1円も支払っていないことは、そのような現実を如実に表しています。あのメガバンクが収めている国税はゼロ、地方税の最低金額だけを支払っているにすぎないのです。
デフレ脱却を1丁目1番地にするなら、消費税を今上げるのは、・・・・・
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